僕が仮想通貨を始めた理由

僕は仮想通貨で取引をはじめた。

理由は何かって?

それは結婚資金を工面するためだ。

 

台湾人の彼女、Judyの夢

僕の彼女は台湾人。

日本が大好きな彼女は、16歳の頃日本に旅行に来たことがある。

そのとき横浜にある海が見渡せるキレイなホテルを見て、「絶対ここで式をあげる!」と夢に誓った。

それから10年後、彼女は日本に住むことになり、日本で僕と出会った。

出会って間もなく付き合い始め、1年くらいしたときに僕は彼女の夢の話を聞いた。

 

でも正直困惑した。

だってそんないいホテルで式を挙げられるほど、僕の年収は高くない。

普通の人なら親に出してもらうとかするかもしれない。

でも僕にはそれができない。

 

「結婚したら家も買わないとダメだし、車もいるだろうし、子ども生まれたらお金が飛んでいくよ」

こんな理由をまくしたてて、何とか安めの式場で式を挙げるよう持って行こうとした。

でも10年も温めてきた夢をそんな理由であきらめられるわけもない。

 

ケンカをする日々

それからだんだんケンカをすることが多くなってきた。

はじめは結婚式のことで意見が折り合わなかっただけだけど、僕の年収の低さに派生して言い合ったりした。

ひどい時は毎週末会うたびにケンカをして別れるという時期もあったくらいだ。

僕には彼女の夢を叶えてあげたいという思いはあった。

 

だから僕は僕なりに頑張った。

年収をあげようと仕事でがむしゃらに働いた。

でもわかったことがひとつある。

努力の量と年収は必ずしも比例しない。

どんなに体を粉にして働いても、給与改定であがる金額はスズメの涙だ。

年収350万円程度の僕は、いつまでたっても底辺でくすぶっているのかもしれない。

 

こんな僕と付き合ったことを、彼女は後悔しているんじゃないだろうか。

いっそ、僕から別れを告げた方が良いのだろうか。

こんなしょうもないことばかりを考えて悶々としている時もあった。

 

ある時、カフェで同じように結婚式の話になった。

いつもと同じように、同じような言葉をぶつけ合っていた。

でもひとつだけ違ったことがあった。

それは彼女があきらめたことだ。

 

「わかった・・・もう、あきらめるね」

 

彼女は寂しそうに呟いた。

それ以降彼女の夢の話はしなくなった。

僕は何か大事なものをひとつ失ったような感覚になった。

 

仮想通貨を知る

そんな時、たまたまニュースで仮想通貨の番組が流れているのを見た。

仮想通貨の初期から投資を始めている人は数百万単位で稼いでいる人がいる。

顔をモザイクで隠した男性が自慢げに仮想通貨の投資について語っていた。

中には億という利益を出している人もいるんだとか。

 

仮想通貨は価格が急騰したり暴落したりと変動が激しく、バブルだとも言われている。

そんな世界に足を踏み入れるのは危険な香りがする。

でも、一気に大金を手に入れられるチャンスでもある。

そしてJudyの夢を叶えてあげられる糸口でもある。

やろう、やるしかない。

 

目的を見失うな

人はこう思うかもしれない。

結婚資金を仮想通貨で稼ぐなんてバカなんじゃないのか。

結婚資金だったらもっとまともに働いて稼いだお金でやってあげたほうがいいよ。

でも、何で稼ごうとそこは問題ではない。

 

目的を達成することが重要なんだ。

目的は結婚式をあげること、そして彼女の夢を叶えてあげること。

お金にキレイも汚いもない。

稼いだものがやりたいことを実現できる、ただそれだけなんだ。

目的は彼女の夢を叶えること、その目標は300万円。

 

よし、挑戦のはじまりだ。